勉強に行けない

勧めてくれたこともあり、とある事務系資格の講座を受講してみようかと思っていました。それでその講座を主催している会社に、電話で問合せしてみたのです。

「受講していただいても結構ですが、貴女の年齢では就業は難しいです。」
ええ、それは解っています。52才では求人はまず有りません（清掃や人手不足の介護の仕事ですら、です）。でも受講くらい、せめてその説明会くらい行ってみたかった。勉強してみたかったのですよ。
つまり、私の存在そのものが邪魔なのですね。

ふと、10年以上前、Adobe関係の短期講座を受けた時のことを思い出しました。独学では行き詰まるし、現在のように、初心者向けのハウツー本があふれている時代でもありません。デザインのために、Adobeのソフトを使いこなしたくて、お金を工面し受講したのです。

周囲は予想通りに20才前後の人、特に女性が多く居ました。デザイナ−気取りの30才くらいの男の講師は、中年の私を一目見るなり舌打ち、顔をしかめました。あらら。結局、講座ではどんなに課題を頑張っても質問しても何をやっても無視同然、馬鹿にしているのがありありでした。私の日本画での入選受賞歴などを知ると、講師はさらに嫌そうで、顔に怒りが満ちていました。ともかく、ははは、無視。私を見るのも嫌と、顔に書いてありましたね。

でもね、講座で同席した若い人たち、特に若い女性達には仲良くしてもらいました。その後数年も私と交流してくれたのです。働いて自立したいと真摯に考える若い女性達、特に美大生等には、私は興味ある存在だったようです。件の講師は、講座の後など彼女たちが私の周囲に集まるのを不思議がっていました。うんと嫌だったみたいです（ナンパの邪魔だったのかな）。