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日本画と手仕事と暮らしの覚え書き
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「金太朗」、庵主さんは卒塔婆に金太郎の名前をそう書いてくれました。「朗」の字にしてもらえたことは嬉しいです。皆様のお心遣いのお言葉も、私の心にできたヒビに温かく滲みて、なんと有難く嬉しいことでしょう。また昨夜東京から再び来てくれた機龍にも、感謝です(仕事を休ませてしまいました)。彼がいなければ、やはり埋葬はどうにもなりませんでした。

以下は、私の金太朗葬送の日の覚え書き。
昨日は蒸し暑かった。私は一日中、金太朗の遺体を冷やし続けることに気を配りました。手持ちのありったけの保冷剤や氷をタオルにくるみ、ビニルに入れて用いました。でも猫を載せた布団も包む布もどんどん湿ってしまい、二度三度と取り替えました。ああ、ドライアイスが有れば。田舎では手に入らないのです。

今朝は10時半に尼寺(曹洞宗)に着きました。朝から小雨模様でしたが、庵主さんの指示で、動物霊園の斜面に竪穴を掘る(飼い主が掘らねばならない)頃には雨も止み、たいへんに有難かったです。霊園と言ってもまったくの自然林そのままなので、木や笹や草が茫々です。足場も雨が降れば山泥となり、老女の庵主さんや足弱の私では、草を刈ったり遺体の包みを抱えて歩くのがやっと。草木の絡まる斜面に大きな穴を掘るなんて、男手がなければ到底できなかったと思います。

庵主さんは、今後も参拝時は必ずキャットフードを持参するようにと言われました。林には近所の猫はじめ、狐狸も居ます。庵主さん曰く、「お供えの餌を彼らが食べても許す代わりに、墓穴を掘り返さない荒らさないのが、彼らとの約束だから」。卒塔婆を建て、お経とご詠歌をいただきました。

午後は庵主さんに言われたように、土留め用の石板と焼き杉の花壇用柵、お供えを入れる素焼きの皿を買い、再び霊園の自然林に戻って墓の体裁を整えました。この頃には大雨になりましたが、機龍が言うにはこんな作業は非力な私には無理だから、自分の居る今日中に済ませようとしてくれたのです。合羽と長靴でもびしょぬれでしたね。ありがとう。

明日は獣医院に、残りの支払いとお礼に伺うつもりです。

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無題
キャットフード持参でお墓を参拝するとは、そういう意味なのですね。周りに住んで生きている動物たちへの配慮・・仏教徒の優しさを感じました。そうやって金太朗は自然の中にもどってゆくのですね。
ワイン 2007/06/30(Sat)07:58:24 EDIT
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