声と顔と

今日は雨。夕方に地元の展覧会に貸していた絵を引き取りに行きました。この数日は夕方からは暖房を入れています。昼間も風強かったり雲が多いとかなり寒い。今週は霜の心配も方々で聞かれました。けれども、本来はこの気温なの。先日までが暖かすぎだよー。

それから。とうとう、とうとうですよ。ワタクシ、数ヶ月ぶりに勉強を再開しましたー！！パチパチ。一度三月の初めに再開しかけたのですが、挫折。心がついて行かなくて。原因はわかっていました。言いませんけど。

動けない私。とある若い方から、それは良い言葉を何度か文面で届けていただいていたのです。ですが、文字は文字…見なければ…無視するつもりはないけど…。頭ではわかっていても、その一歩が踏み出せない。ところがです。昨夜、その人の肉声と画像で同じ内容が……。

私、ドキリといたしました。その声を聴き、その一所懸命話す顔を視ていたら、何かね、物が急にはっきり見えてきたのです。不思議。今朝起きると私は、以前のように自然に家事をし、そして勉強をしていました。そして今また、制作の準備もしようとしています。

ありがとう。ありがとう。若い人。私はまだ覚束ないけど、もしあなたに何か有ったら、どんなことがあっても今度は私が。

クモニナリタイ

最近は不整脈が少々暴れ気味で、ベッドで横になっていても我ながら恐ろしい感じもします。だからと言って特に何もしないし、できもしない。心臓がダメで逝けるならむしろありがたいです。ともかく、正確な診断に必要なデータ取りのためのひとつ、ランニングができない。しかも一日中のデータが必要だなんて、５年くらい前の東大ではそんなことを言われたけれど、今はどうなんだろ。そんなのめちゃくちゃよね。

数日前はずいぶん気温が上がって初夏のようでした。昨日からまた冷えます。暖房が要るか要らないかの境目。強風の日。こんな日は仕事しないで一日ネットとかしていたい。ヒッキーそのものの気分。まるで縁台の下の蜘蛛のよう。
（空を走る雲じゃなくて）クモニナリタイ。ああ、蜘蛛好きだ。

ホルモー

塩尻北インターから西へ、初めて踏み込む山形村。村と言っても北海道？な感じの広々した畑＆草原で（背景に日本アルプスが見えるのが違いと言えばそう）、その中程にここ何処？な出来立て最新の工業団地と、デパートと家電量販店と映画館と巨大駐車場が合体した「アイシティ」なる施設が有るのです。

私は今日、そこへ「鴨川ホルモー」と言う映画を観に行ったわけです。家から高速（諏訪〜塩尻北）を使えば約１時間ですね。問題は道路の何処にも「アイシティ」の看板や表示が無くて、一昨年の地図では掲載も無く、２件のコンビニで道を尋ねて辿り着きました。

万城目学原作の「鴨川ホルモー」。実は観に行くか迷っていたのです。原作が姉妹編ともたいへんに気に入っていたので、実写になったらどうかな〜と。がっかりする事が多いですから。今回の映画はちょっと小振りな出来ですが、まあまあでしたよ。もっと戦闘の部分とか、他の大学のエピソードも観たかったかなと思うけど、それは姉妹編ですから。

私としては、大学生活と日本画修業時代の思い出深い、京都のあれやこれやが観られただけでもほんと、楽しかったです。映画に出て来る其処此処の、匂いや手触りや、立っている地面の温度や固さまで、全部思い当たる。思い出せる。ああ何もかも懐かしいのでした。

オヤクメ済ませた

午前中、地元の美術団体の春の小品展に作品を置いてきました。この数ヶ月ボケボケ遊んでばっかりで、絵はなあんにも描いていないので、年明けに一応できていた習作２点を持って行きました。習作なんか出さないと言うワケワカラン誇りよりも、私は当然のようにラクチンな方を取るのです。

小品と言っても、私のは41×91cmと、まあそれなりの大きさです。やっと４号（ハガキ４枚分の大きさ）とか描いている素人さん（でも大半が私より年上ですが）の中に出すのですから、せめて大きさと技術の質は抜きん出なくてはいけません（と言う事らしいです、要求されているものは）。

これでオヤクメは果たしました。は？会場の当番？んなもん、知らんですよ。知らんことにしておきましょう。だって絶対にそういうお仕事は私には無理だからです。任せたら最後、後悔するだけです。一箇所でじっとしているなんてとんでもない。ええ、だから学生時代はタイヘンでした。なんとかタイヘンでなかったのは、やっと大学くらいです（自分の意思で好きな事を学んでいるのですからね）。

海と花の間にあなたは生まれた

ふと頭の中で蘇った曲を探しました。どうやらイタリア語。イタリア語は少しかじったから「海と花の間にあなたは生まれた」「太陽と海の間に私は生まれた」とか「古代シチリア」「心臓」「地の塩」などの言葉で歌っているのはわかります。それで方々探してわかったのが、ところどころ翻訳不可能な古いシチリアの言葉で書かれている歌曲でした。６０代の人ならカンツォーネのレコードが出回った頃に聴いているかもしれません。でなければ、５０代になった私が知っているはずがないからです。

曲が聴けるサイトも見つかりました。You Tubeですが、イタリアの歌姫 Marcella Bella が歌う「Sicilia antica」です。シチリアの古歌謡。なんと懐かしい。

私はこの曲の意味も知らず、学校に上がっていた頃からそらで歌えるのでした（所々間違っているみたいですが）。そういうものとしては他にイタリア歌曲やロシア民謡などが何曲か有ります。誰が教えたわけでもない。そう思うと子供の耳って（我ながら）こわいですね。