時間

ようやく自分だけの時間が持てるようになったとは、昨今現役引退した先輩や母の言葉です。還暦を迎えた男の先輩は、持病を抱えながらも演劇に打ち込み始め、母は日々刻々の俳句やその吟行。今の彼等には、日々はそれらのために有るようなもの。本を読み、方々足を運び、人と渡り合い、心も身体も使って、上手に疲れて眠っている。たぶん彼等は以前よりずうっと生き生きしています。

私と言えば、特に昨年頃から、例えば外出から戻ると、一旦休憩してからでないと、次の行動が取り辛くなってきました。私は、これまでは「休む」と言うことが念頭に無かったので、自分の変化にせいぜい戸惑い、ただ「老化」「衰え」だと歯がゆくて苦しみました。

でも数週間前、ふと、仕事や用事が前のようにできなくなった分、その時間を楽しめば良いのだと気がつきました。お金なんか本当に必要なら誰かがくれるでしょうと、もう心配するのは止めました（ええっ／笑）。だから今日も、傍目にはぼ〜んやりと雨や野鳥を眺めたりしています。

…ぼんやりだなんて、ああ、大嘘ですわ。心の中は、それはもうあらゆることへの策略謀略で、おおいに楽しいのでありマス（笑）。