忍者ブログ

日本画と手仕事と暮らしの覚え書き
2025
前の月へ 02 : 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 : 04 次の月へ
547  546  545  544  543  542  541  540  539  538  537 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

昨日やはり思い立って、夕方から「天使と悪魔」を観に行きました。さんざ歩き回ったローマ、懐かしいな。原作も読んでいますが、話の筋は私は実はどうでも良かったのです。

ヴァチカンは懐かしい。もう何を書いても時効だと思います。法王の執務室には、私はある事情で特別に入れていただいた。映画のはけっこう豪華だった感じですが、あんなだったっけ?もっともっと部屋の空気が澄んでいて、実に簡素で質素だったと記憶しています。
そこに至るまでのヴァチカンのあの廊下や回廊、あの扉、あの天井、あの部屋、あの、法王のエレベーターや椅子や机。奇跡的に遺されている、ああここに有ったのか!と言う絵画や、え!こんなものがこの世に有るのか!と言う、あれやこれや。みな息をしていたような。

今思えば、聖ペテロの殉教を描いた巨大な絵画(印刷物はモノクロの1点しか世界に出ていないと思う)をこの目にした事も生涯の思い出です。あの絵は大きすぎてしかも暗くて全体を見られなかったのに、照明もなかったのに聖ペテロのところだけほんのり明るくて、そのお姿を拝見する事ができました。

あれから20年経ちました。神父はご存命であろうか。どうして私はあの日あの場所に案内されたのかしら。カソリックでもないのに。ヴァチカンでのあの二日間は確かに、私のまわりに、見えなくともいろんな方々がいらしたような気がする。私に何をさせようとしたのでしょう。私はどうしたら良かった。私は何をしてきた。これからどうすればいい。

あの日履いた、おろしたてのTANINO CRISCIの紺のハイヒール。今もその日のまま有ります。もう今の私の壊れた足では履けない。映画の台詞にも有りました。スイスの衛兵たちは、彼らは仕事で立っているのではなく、使命としてそこにいる。彼らの、強く静かな澄みきった美しさ。
PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Mail
URL
Comment
Pass Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
 誰にもわからない謎でしょうか。気まぐれな奇跡で
しょうか。いずれにせよ、素敵な経験をされたのです
ね。うらやましいなぁ。
LONEWOLF 2009/05/31(Sun)22:05:58 EDIT
ピアノ
指の力が弱くなっているのに気がついて、ちょっとピアノを練習し始めました。
運指のハノンを20分くらいですが。手が温かくなっていいです。

いつか奥様とイタリアにもおいで下さい。
あそこは知れば知るほど恐ろしい美しい場所です。
timako 2009/06/01(Mon)00:54:23 EDIT
忍者ブログ | [PR]

カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリー
フリーエリア
最新CM
[08/12 timako]
[08/11 hamko]
[07/26 timako]
[07/24 ワイン]
[07/21 timako]
最新TB
プロフィール
HN:
timako
HP:
性別:
女性
自己紹介:
日本画 読書 編物や縫物の手仕事 
バーコード
ブログ内検索
最古記事
アクセス解析