麻のパンツ

今日は勉強も制作もせず、仕事も休みだったので、久々の終日洋裁。お風呂あがりにはこれが一番！の「麻のパンツ」を縫いました。薄茶色。機龍ので、パジャマズボンみたいな、ウエストゴムのおウチ用です。お尻には補強布を縫い付け、前左右にポケット。

麻は、数年前に此処で反物（一反は約25m）の半端を割引購入したもの。生の薄茶の色が好きです。白い麻は涼しげで清楚で大好きで、私も寝具やブラウスに用いますが、下半身の衣類にはこの色が透けにくくてよろしい。

麻のパンツは私のも作る予定だったのですが、もう今日はあちゅくてダメら〜と午後いっぱいで切り上げ。薄めの麦茶をたんといただきました。ふう。

昨日の長野市

昨日、機龍の運転で長野県信濃美術館と善光寺に行ってきました。お目当ては「生誕１００年東山魁夷展」。この５月には東京国立近代美術館で開催していたのと同じです。こちらでも第６室まで有る大きな展覧会で、見ごたえ十分でした。偉大な先達。真摯な作品。胸も目も熱くなります。

私が特に好きだったり共感を覚える作品は、初期の「残照」（1947）、それから晩年の「白い朝」（1980）です。
「残照」は、戦後のまだ若い画伯が、初めて感得するものがあったという景色を描いたもので、私はこの絵を見ると時間を忘れる。どこまでも引き込まれて、周囲の音が聞こえなくなります。「白い朝」は雪枝に一羽のキジバトが留まっている絵。唐招提寺障壁画の大きな仕事もほぼ一段落し、さあてこれからなど心に登らせながら、ひと休みされている画伯がその鳩でしょうか。雪景色は画伯のお庭だそうです。まるで雪の日の私の庭そっくりです。

昨日の長野市内は34℃。普段はせいぜい27℃までで暮らしている身には、うんと暑かったです。とは言え、長野市はまだ背の低い古い建物や町並みで、その分風通しは悪くない。緑濃い山裾に続く町ですし、その先には広々悠々の千曲川が有り、いずれも町中に、新鮮な水と空気を運んでくれているのです。松本や上田もそうですが、まだまだ人間が歩きやすい町で、あのイヤなコンクリ−ト打ちっぱなしやガラスつるんこビルヂングなんか無いし、だから輻射熱で苦しむバカをしないで済んでいるのです。

展覧会の後、城山公園を通り抜けて善光寺へ。まず参詣。門前やら仲見世など、もう少し界隈を歩いてみたかった…のですが、如何せん暑い。蕎麦などの昼食を済ませ、今の季節にしかない「あんずソフトクリーム」（果肉入りで美味でしたー）で涼を取ると、もうさっさと八ヶ岳へ戻りました。
そうそう、あんずって、長野県でしか生産されていないそうです。こちらにお出での節はお試しあれ。

今日はちょこちょこ勉強し、大物の洗濯をし、午後は知人に絵を教え？て終わり。何だか暑さで疲れました。お休みなさい。

風を待つのみ

道ばたの草花は刈られてしまいましたが、少し入れば、キツリフネやトラノオ、アザミ、ホタルブクロ、それにちょっと暗い林内ではかわいいクモキリソウが見られます。

明け方はなんとか涼しいけれど、山も猛暑。昨夜は夜中でも20℃越えていました。これは記録らしい。私もちょっと興奮してしゃべったり、家事であれこれ動くだけで、頭の先から濡れたように汗をかいてしまいます。クーラーは無いし、扇風機の所まで行くのも面倒で、もう何もかも自然の風を待つのみ。

明日はできれば長野県信濃美術館（今、ここの表紙から行ける携帯サイトでは、東山魁夷画伯の画像が入手できます）に絵の展覧会を見に行きたいと思っています。長野市は10年以上ごぶさたです。う〜、暑いだろうな。

またいちねんのしあわせ

皆様如何がお過ごしだったことでしょう。ずいぶん暑い日でした。洗濯物は見る間に乾き、盛りの濃緑の葉はテラテラ油のよう。犬や猫たちときたら、冷たいところを探しては、ベッタリと寝伏せています。私は日に何度も何度も彼らのお水を替え、食器を洗ってやります。冷たくて清潔で新鮮なお水は夏の御馳走ですものね。

私もお水ばかり飲んでいては、大切なミネラルが不足するだろうと、夕飯はカレー。チキンとキノコとズッキーニの、さっぱりさらりのカレーは、たぶん５人分はあったと思うのに、機龍と私でぺろり平らげてしまった。烈夏でも食欲が落ちないのは、たぶん私の数少ない強みだと思います（おかげで痩せられませーん）。

齢を重ね重ね、また私の１年が経とうとしています。私のこの１年は、やはり公私共に心労が多かった。生活も楽にはなりません。だからそのぶん有難いことなどあると、もうもうとても嬉しくて感謝しました。
それもこれも人生の勉強なのでしょうけれど、たまには休みが欲しい、なんて。いやいや、どうにか無事に生きて来られただけでも儲けもの。友人にも恵まれたし、良い本にも映画にも音楽にも巡り会ったし、家族も無事だった。ほうら私は贅沢ができたんだわ。幸福。
でも、ぶいぶい文句を言ったり、ぶんすか怒ったりは、私には大事なこと。だから、やめません〜ははは。

さて、どんな人間にも天から授かったお役目が有るそうです。もしそうなら、困ったなー。それが何かもさっぱりわからんし、身の周り足元眺めたところで、なあんにもやってないぞやれてないぞ、私。

残してくだされ

さすがに暑いです。夕方から仕事が有る日でも、午後２時間は絵の前に座るようにしていますが、絵具の乾くのが、まあ速い速い。他の季節なら、固まらないよう瓶ごと湯に浸けておく膠も、液体のまま。むしろ腐らないよう冷蔵庫に入れて保管します。

別荘地は一番がっかりな季節です。夏休みに遊びに来ても、ただ騒がしくてゴミが増えるだけで、道には何もお花が有りません。休み直前の今頃に道ばたの一斉草刈りが始まり、盛りの山の草花が丸狩りされてしまうからです。どの草刈りさんも、オダマキだろうがホタルブクロだろうがギボウシだろうが、まあすっぱり刈ってしまうのです。草花に興味の有る一部の草刈さんは、それは見事な技術で１本１本きれいに残してくれるのですが、それほどの技術が有る人もそうは居ないし、花は殆ど駄目です。

散歩の道すがら、まだ生けられそうなお花を２、３拾ってきますが、もう少し何とかならないかしらね。できるだけ、残してくだされ。